|
|
|
母子感染ですが、これは母親がHIVに感染している場合に起こります。出産時に産道を通ってくる赤ん坊に傷ができ、そこから母親の血液が入って感染してしまいます。しかし、事前に母親が抗HIV薬の投与を受け、帝王切開で出産することで母子感染を防げます。また、母乳には少量ですがHIVが存在します。母乳は長期間子どもに与え続けられるので、それにより感染してしまう例もあるので、人工ミルクを使います。
第4問 自分の免疫力でエイズは完治しない。
○か×かで答えてください。
答は、○です。
今日では抗HIV薬による治療法が進歩し、きちんとした治療を行えばAIDSの発症を遅らせることができるようになりました。しかし、自分の免疫力では完治することはできません。
本来、ヒトには、高度な免疫システムが備わっています。したがって、風邪をひいても安静にしていれば、やがて免疫システムが働いて、風邪の原因となるウイルスを排除して自力で治ることができます。
しかし、質問2の解答にもあったように、HIVは免疫システムそのものを破壊するので、HIVを排除できないだけでなく、様々な感染症から身体を守ることができなくなります。
血液1ミリリットル中のCD4陽性リンパ球の数が200を切ると、感染症を起こしやすくなります。CD4陽性リンパ球の数の減少は、免疫機能の低下を意味し、この値が大きく下がると免疫不全状態となり、細菌・カビ・ウイルスなどが増殖して肺炎や悪性腫瘍などの原因となり、HIVによっても神経症が起こります。カリニ肺炎やカポジ肉腫など、厚生労働省の定めた23の合併症のいずれかを発症した場合、AIDSと診断されます。
HIVに感染すると免疫機能を破壊され、免疫力が正常な時にはかからなかった様々な感染症になってしまいます。HIVの怖さは、ここにあります。
|


|
いよいよ最後の問題となりました。
第5問 最後の質問は「エイズは薬で治る」です。
○か×かで答えてください。
答は、×です。
|
|
|
|
前ページへ
次ページへ
本報告書は神奈川県立高等学校 性・エイズ教育実践研究会様のご協力、ご承諾をいただき掲載しております。
尚、一部個人名や学校名などは省略させていただいております。 |
|
|
|