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HIVに感染しても、HAART(Highly Active Anti-Retroviral
Therpy)という治療法の開発によって、強い副作用を持つ治療薬の服用と、高額な医療費と引き替えにではありますが、HIVに感染してもAIDSに至らないようにすることも可能になっています。したがって、HIV感染=死ではなくなってきたことは確かです。
しかし、困難が伴う薬の服用を長期間し続けなければならないことから、飲み忘れが原因となる耐性ウイルスの出現が、大きな問題となっています。耐性ウイルスは今までの薬に抵抗力を持ったもので、これが出現すると新しい薬を探さなければならなくなります。
AIDSの諸症状に対しては、対症療法によって改善することができます。また、HAARTによってウイルス量を減らすことが可能になりました。しかし、最新の治療法でもHIVを完全に排除することはできません。しかも、HAARTで用いられる薬は強い副作用があり、体調に影響が出たり、服用する時間や量にも制約が多く、服用を続けるには大変な努力が必要です。
今日では治療法が進歩し、きちんとした治療を行えばAIDSの発症を遅らせることができるようになりました。しかし、完治させることはできません。したがってHIV感染=死ではなくなったとはいえ、AIDSは不治の病でありHIVに感染しないことが重要です。
そこで、感染を検査によって早く知り適切な治療を受けるとともに、他人へ感染させないことが重要になると考え、私たちは8月に神奈川県茅ヶ崎市にある神奈川県衛生研究所のエイズ・インフルエンザグループの取材に行き、HIV抗体検査を実際に見学してきました。このグループでは、エイズに関しては次にあげる3つの仕事を行っています。
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1.HIV抗体検査
神奈川県域11カ所の保健所で受け付けされたHIV検査希望者検体について、HIV抗体検査を行っています。まず「スクリーニング検査」を行い、検査結果が陽性の検体については、さらに「確認検査」を行っています。また、大和と小田原の保健所からくる検体などについては、スクリーニング検査に核酸増幅検査(NAT検査)を導入しています。
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本報告書は神奈川県立高等学校 性・エイズ教育実践研究会様のご協力、ご承諾をいただき掲載しております。
尚、一部個人名や学校名などは省略させていただいております。 |
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