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社会背景
     
   1年間の人工妊娠中絶件数がどのくらいかご存知ですか?

 厚生労働省の発表では、2003年度(平成15年度)で、319,831件となっています。これは15歳〜49歳までの女性人口対比で11.9%と、延べ計算で100人に1人は中絶経験がある計算となります。

  この中には、身体的理由から、止むを得ない中絶も含まれておりますが、それ以外には、間違ったコンドームの使用や安易な性行為による中絶が多く含まれることが予想されます。正しい使用方法の普及は、常に行っているところではございますが、こういった事故による妊娠がなかなか減少しないのも現実です。

 中絶というのは、女性にとって、不妊症を起こす原因になったり、妊娠しても流産、早産を起こしやすくなる可能性があったりと身体的な負担だけでなく、「罪悪感や不安からセックスが怖くなる」、「男性不信に陥る」など、心理的にも大きな負担のかかるものです。

  予期せぬ妊娠を防ぎ、計画的な妊娠を実現していただくために、コンドームの常用を訴えかけていかなければならないのは言うまでもありません。それと同時に、コンドームの社会的責任の再認識の下、間違ったコンドームの使用などといった、事故による妊娠を減らすために、質の高い製品の開発に取り組んでいかなければなりません。
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